備忘録

WIXOSSについて考えません

4弾環境 ピルルクΩ

 カードゲーマーvol.19の付録、《アイドル・ディフェンス》の登場によって、今の構築をある程度変える必要が出てきたため、4弾環境に入り、Ωの構築について試行錯誤する過程で考えたことについて、反省の意味も込めてまとめようと思います。

 

<ルリグデッキ>

星占の巫女 リメンバ

星占の巫女 リメンバ・モーニ

コード ピルルク・B

コード ピルルク・Γ

コード ピルルク・Ω

アンシエント・サプライズ 2

ドント・ムーブ

ロック・ユー

バロック・ディフェンス

 

<メインデッキ>

・Lv1シグニ 14枚

コードアート G・R・B ×4 ※

コードアート F・A・N ×2

コードアート R・F・R ×2

サーバント O ×4 ※

サーバント O2

コードアンチ ヘンジ

 

・Lv2シグニ 2枚

コードアンチ アステカ

サーバント D2

 

・Lv3シグニ 11枚

コードアート M・G・T ×4 ※

幻水 シャークランス ×3

サーバント T ×2 ※

サーバント T2 ×2

 

・Lv4シグニ 9枚

コードアート A・C・G ×4 ※

コードハート V・A・C ×2 ※

コードアート A・S・M ×2

幻水アライアル

 

・スペル 4枚

THREE OUT ×2

BAD CONDITION

烈情の割裂

 

採用理由

・FAN

 3止め緑子のヒャッココランダムへの対策として、SCとどちらを採用するか悩みましたが、こちらが先行であればピルルクBの1000パンプでSCと同じ3000打点、後攻であれば一枚分のハンドアドバンテージにより5000打点を成立させやすいことから、FANはSCと同じ役割を果たせると考えました。

 その上で、3止め緑子がコゲンブまで採用していた場合、SCではこれを処理することが出来ないため、より広い範囲をカバー出来るFANを採用しました。

 細かい部分で毒牙イオナのアインダガで処理されにくかったり、爾改のカーノを倒せたりなど、小さなメリットもあります。

 

・RFR

 効果によって電機をトラッシュに置くことで、序盤のMGTのバーストを空打ちせずに済む場合があります。もちろん、それに拘って保持すべきシグニをわざわざトラッシュに送ることはしませんが、捨てても良い電機がある場合には積極的にプレイします。

 他にもアンサプ5000・8000ラインの調整、リフレッシュ間際のデッキ枚数調整、青だらけのハンドからサーバントを引きにいったりと、小回りの効く効果を持っているため、このカードを採用することでデッキの柔軟性が増すのが大きなメリットです。

 

・MGT

 序盤からフルパンしてくる相手に対しては盤面補強が見込め、Lv4に上がってからは盤面を埋めつつハンデスコストの確保が可能です。そしてハンデスコストの確保という面において、MGTは他のカードとは違った役割を果たします。

 

 ハンデスコストを確保出来るシャークランスやアライアル、スリーアウトといったカードは、その性質上デッキ内の青シグニの数を減らしてしまいますが、MGTはトラッシュの青シグニを回収するため、デッキ内の青シグニを温存しつつハンデスを行うことが出来ます。

 例えばドローソースで引いてきた青シグニがASMやVAC、ACGのような、盤面に配してプレイしたいカードであった場合、それらをコストにしてしまうと、こちらの盤面は必然的に貧弱なものになりやすくなってしまいます。

 既にそれらを盤面に配したあとのディスカードだとしても、その場を解決されてしまった場合の盤面再構築に影響してしまいます。

 

 上記の点から、盤面の構築と後続の確保、ハンデスをすべてこなすためにMGTの効果は最適で、LBも強力とあっては4枚投入しない理由が見つかりませんでした。

 

・シャークランス

 単体で機能するカードであり、ハンデスコストの確保を必要とするΩには相性が良いため、採用理由としてはそれだけでも十分ですが、このカードを採用した大きな理由は別に有ります。

 それは、デッキに4枚採用されているACGとのシナジーです。

 僕はΩがハンデス後に採るべきプランは二つあると考えています。一つは相手シグニを全て殴って盤面の回答のハードルを上げること、もう一つはACGによる凍結と盤面固定でコントロールを行うことです。

 

 後者のプランにおいてACGで盤面凍結を行う場合、相手は場にシグニを配す必要がないわけですから、必然的に相手はハンドを抱えてターンを渡すことが多くなり、こちらはそれを落としてやる必要が出てきます。そうなった場合、相手のトップがドローソースであったり、LBでハンドが増えた場合にこちらが要求されるコストが多くなってしまいます。

 シャークランスはそういう場において効力を発揮します。まず、ACGで場を固める以上、こちらは殴る必要がありませんから、横に寝かせてアドバンテージを稼げるシャークランスは無駄がありません。

 またACGの制約効果により、相手にACGを処理して硬直状態の打開を図るか、シャークランスを倒してアドバンテージの獲得を阻止するかの二択を迫ることが可能で、前者ならシャークランスでアドバンテージを稼いで盤面を再構築すればよく、後者ならアライアルやシャークランスを追加することで再び二択を迫れます。

 この盤面は相手にアーツの使用を促し易く、解決されなかった場合のリターンも大きいため、それを目指すためにもシャークランスを多めに採用しました。枠があればもう一枚欲しいです。

 

・ACG

 当初は3弾環境においてトップメタだったセイリュベイアに対しての効果を見込んで採用したものの、4弾環境に入ってすぐにセイリュベイアの数は激減し、採用枚数を減らすことも考えました。

 しかしACGの盤面制圧力は思っていたよりも高く、ライフバーストも強力なものだったので、このカードをプレイの軸に置く構築にすることを決めました。

 

・VAC

 青1のハンデス効果はフルパンしてくる相手に使いやすく、青シグニが減らないハンデスのため、状況に応じて使用することがありますが、これは大きな採用理由ではありません。

 VACを採用した目的はスペル回収効果にあり、3止めランサー相手の割裂の回収や、大量にエナが溜まった状況でのスリーアウト連打、バッコンによるクロック増加など、こいつにしか出来ない仕事があり、それが勝敗を左右することが一定数あったため採用しました。

 

 ACGの登場によるLB枠・レベル4枠の圧迫のため、採用枚数を2枚に抑えていますが、出来るなら3枚積むか、もしくはアーツにサルベージを採用したいと考えるほど、このカードへの評価は高いです。

 

・ASM

 ハンデス後に全面殴るプランを選択する場合、相手の場に処理できない打点のシグニが立つという状況は好ましくありません。各色バニラやローメイル、クイン等、上記のプラン達成を阻害するシグニの処理が必要となったため、このカードを採用しました。

 サルベージが入っていないため、このカードを使いたい相手に用意出来ない事態を恐れて2枚の採用。この時点ではセイリュベイアの数が減っており、アグネスを採用したリストが少なかったのも後押ししました。

 

・アライアル

 僕は元々この枠にスリーアウトを採用していたのですが、割裂を採用するにあたってスペル過多となり、この枠にシグニを採用する必要性が出てきました。

 3止めランサーに対して毎ターン確実にサーバント及びハンド枚数を確保する必要があったため、この枠をドローソース以外のカードにすることは考えられず、となると候補はアライアルかシャークランスの4枚目になるわけですが、炎志外の10ラインであることやフルパン、ミラーに強くなる点に魅力を感じ、このカードを採用しました。

 

 ACGとの噛み合いの悪さを指摘されることがありますが、ACGは無理に二面立てる必要は無く、一面だけでも十分運用でき、その横にアライアルを置けばシャークランスと同様の働きを期待出来るため、噛み合いの悪さを感じることはありませんでした。

 

・古代兵器

 タマ系統に対しての防御手段がアンサプからのアステカセットしか無いため。

 紅蓮タマは大抵の場合出来て一面バウンスなので、マチュピ一枚に古代兵器を抑えることも考えましたが、再三再四やオーバーサルベージによる不意の二~三面バウンスや、イオナのような盤面に穴が空きやすい相手に対して二面埋めたい状況が発生したため、今回はアステカセットを採用しました。

 

・サーバント

 枚数は10枚。LB持ちが6枚。Lv2以上が5枚。

 

 バロックの要求するマルチエナ2枚、毎ターンサーバントのプレイを要求されるアーキタイプ(主に3止めランサーやタマ)の存在から、10枚という枚数。

 LB持ちサーバントについては、1ゲームに1回はエナチャージが発生して欲しいという気持ちがあるため、手札にLBサーバントが無い状況でライフクロスを敷いた場合、7割強の確率で最低1枚入る6枚という枚数になりました。

 一覇二鳥の存在と、このデッキにおけるLv1シグニの枚数確保の妥協点を探った結果、Lv2以上のサーバントの枚数は5枚となりました。

 

・スペル

 スリーアウトはハンデスコストとサーバント確保のためのドローソース。

 同じドローソースでブルーゲインやプレシャスも候補として考えましたが、フルパンしてくるデッキが増えたことと青シグニを3面立てられない状況が発生する構築であるため、ブルーゲインは無し。プレシャスは使ってみると案外良いカードでしたが、3止めランサーに対してのエナ管理がシビアなため、1エナで使えるスリーアウトに軍配が上がりました。

 

 バッドコンディションは、ゼノマルをバロックに変えたため、クロックが遅くなった点を補うために採用しました。ASMの項で触れたシグニの除去にも一役買います。

 

 割裂は緑の大器晩成対策です。3止めランサーに対して割裂無しで大器晩成を使わせないことが可能かどうか試しましたが、この点について僕は運と相手の技量とアーツ構成次第であると結論付けました(僕が相手に大器晩成を使わせてしまう弱いプレイヤーであるという意見も全く否定しません)。

 

 まず運の部分について。これは相手に先行を取られてしまった場合が一点。そして相手がミャオやミスザク、モンキ、ヒャッコ、コゲンブ(+コランダムやコマリス)、マリゴを(ハンデス後のトップ含め)どれだけ引き込めるかが二点。サーバントをどれだけ持っているかが三点。修復・エナチャージがどれほど埋まっているかが四点。

 

 相手の技量について。Ωに乗ったあと、フルハンデス+フルパンをしてターンを渡した時、相手が再三再四や修復等のアーツやスペルでエナを減らしてくれるかどうかという点です。この時点で相手のライフクロスが2枚以下であれば3面埋める必要が出てきますが、そうでなければ埋める必要がありません。

 もちろん、4に乗った後に相手のライフクロスが2枚以下であるという状況はΩにおいてまずありえないので、大抵使ってもらえません。また、僕のプレイしている環境にはスピリットサルベージを採用している3止めランサーが存在しているため、2枚の時点でしかけても倒すことは出来ません。

 

 相手のアーツ構成について。主に炎志貫徹を採用しているか否かです。

 大器晩成による詰みを避けるためには、ランサーをドントムーブ等で止めてライフを3枚以上に保つ必要があるわけですが、そこで防御札を使ってしまうと終盤の炎志貫徹に回す札がありません。そうでなくとも相手の詰めにはツーダストという手段もありますから、この二点を常にケアしつつ12エナ貯まる前に相手のライフを削り切る必要があります。

 

 上記3点について、僕は割裂無しでは詰みの状況が発生する場合があると考え、またプレイしている環境の3止めランサーの多さも手伝って割裂を採用しました。

 

・アーツ

 アンサプ×2

 アークゲイン有するタマ系統に対して、防御札として二回使うケースが多く発生したため2枚の採用。その汎用性の高さからどのアーキタイプとバトルしても1枚は使うことが多く、割裂ロックユーと合わせて使用することも出来るので腐ることも少なく、良い使用感でした。

 

 ドントムーブ

 Ωは低レベル帯の脆さからダメージレースに遅れを取ることが多く、そうした状況で後半の少ないライフを二点守れるこのカードは非常に噛み合っています。

 また、相手シグニをダウンするため、相手の仕掛けを弾いたあとにACGによる凍結が出来る点も高評価です。

 

 バロック

 3止めランサーに対しての負け筋であるツーダストと炎志貫徹の両方をケアし続けるのは無理があると考えたため、バロックかゼノマルの採用は絶対だと考えました。

 その上で、2止めタマに対して早期に打てること、割裂重来に対して使える芽があること、3止めランサーに対してVAC割裂回収をした場合にゼノマル分を確保できない状況が発生する場合があったことを考慮してバロックを選択しました。

 

 ロックユー

 苦手としている遊月に対して、割裂重来を避ける目的と、豊潤を採用したタイプの3止めランサーや2止めタマに対してプランを狂わせる目的で採用。

 一応詰めにも使えるため、腐ること自体は少なかったですが、あまり好きになれないカードでした。

 

反省点

 Lv1シグニの枚数が少ないため、事故が度々起こるのが気になりました。

 また、Lv4シグニが9枚というのも少々重く、どれかを削れなかったものかと思っています。

 遊月に対しての考察もまだまだで、絶対数が少ないことに甘えて「当たらなければいいだけ」という考えが頭の片隅にあったことも否定出来ません。プレイする環境に上位卓まで登ってくる遊月がいるのですから、勝つことを考える上で遊月への対策を怠っていいわけがありませんでした。

 

 セイリュベイアのことも全く考えていない構築です。3止めランサーがシェアを拡大してからめっきりリストが上がって来ず、油断していました。アグネスを採用したリストが出た時点でこれに対しての対応策を組み込むべきでした。そうでなくとも、ACGがリリースされたとはいえ元来相性の良い相手ではないのですから、少しでも意識を向けておくべきでした。

 

 割裂がライフクロスに埋まっていた場合、エナに行ったそれを落とす手段も殆どありません。アンサプを使って無理矢理落とすしかないのですが、3止めランサー相手のアンサプは殆ど詰めの場面でしか使うことが無く、どうしても無意味な使用になりがちです。サルベージ等の赤エナを消費できるカードを採用する必要があり、言ってしまえばこの構築は20%を切り捨てた構築になってしまっています。

 

 最後に戦績。

 この構築に固めてからの戦績が20-4(遊月、セイリュベイア2、ウリス)で、全体を通しての戦績が35-20でした。カードがリリースされ、どういったアーキタイプが台頭するか想定すること、そしてそれへの対策を考えるのに時間がかかり過ぎています。特にΩは相手が何をしてくるのか、何を強みにしているのかを理解していなければ勝てないデッキですから、そこをいち早く判断し、対策を練る能力が足りていませんでした。

 5弾での環境変化は今までのそれとは比較にならないものになりそうですから、今の内に考えられるだけ考えようと思います。